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有名ラーメン店「一蘭」のベトナム人従業員が不法就労で逮捕された件

Q.有名ラーメン店「一蘭」のベトナム人従業員が不法就労(資格外活動)で逮捕されたとのニュースがありましたが、どのような違反なのかよくわかりません。

 具体的に何が問題なのでしょうか?

A. YAHOOニュースによれば、事案の概要は以下のような内容です。

 ラーメン店「一蘭」で外国人が不法に働いていたとして、大阪府警が本社などを家宅捜索しています。

 大阪市中央区の「一蘭道頓堀店別館」では、今年4月から11月にかけて29歳のベトナム人の女が就労する資格がないのに働いていた不法就労の疑いで、28日逮捕されました。捜査関係者によりますと、女はもともと大阪に留学していて就労は認められていましたが、今年3月に学校を除籍されて働く資格を失ったということです。

 店側は外国人を雇う際に義務付けられている国への名簿を提出していない雇用対策法違反の疑いがあり、大阪府警は福岡市の本社も捜索して勤務実態を調べる方針です。

私の事務所付近にも店舗があり、大好きなラーメン店ですので、このニュースには非常にびっくりしました。

では、このニュースについて、以下、解説をします。

まず、留学生は多くの場合「留学」という在留資格になり、原則として就労できません。

しかし、例外的に「資格外活動許可」を受ければ原則として週28時間のみアルバイトをすることができます。ですから、深夜のコンビニやファミレス、ラーメン屋等に外国人留学生が働いていても、それ自体は違法とはいえません。

ただ、今回のケースの場合、3月に除籍されて留学生としての身分を失っています。

ややこしいのですが、例えばこのベトナム人の女性が来年の3月まで留学の在留期限がある場合、在留資格が取り消されない限り「留学」の在留資格そのものは存在しますので、不法残留(いわゆるオーバーステイ)ではありません。

しかし、除籍されて留学生としての身分はないので、留学生としての活動に付随するものとして認められる「資格外活動」は無効となります。

ですから、原則に戻って、「就労は一切不可」となるのです。

そこで、仮に週28時間のみアルバイトをしていたとしても、一蘭でアルバイトをすることは不法就労となり、「違法」となります。

根拠となる資格外活動許可の条文はこちらです。

(資格外活動の許可)
第十九条 法第十九条第二項の許可(以下「資格外活動許可」という。)を申請しようとする外国人は、別記第二十八号様式による申請書一通並びに当該申請に係る活動の内容を明らかにする書類及びその他参考となるべき資料各一通を地方入国管理局に出頭して提出しなければならない。
(中略)
5 法第十九条第二項の規定により条件を付して新たに許可する活動の内容は、次の各号のいずれかによるものとする。
一 一週について二十八時間以内(留学の在留資格をもつて在留する者については、在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるときは、一日について八時間以内)の収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第二条第一項に規定する風俗営業、同条第六項に規定する店舗型性風俗特殊営業若しくは同条第十一項に規定する特定遊興飲食店営業が営まれている営業所において行うもの又は同条第七項に規定する無店舗型性風俗特殊営業、同条第八項に規定する映像送信型性風俗特殊営業、同条第九項に規定する店舗型電話異性紹介営業若しくは同条第十項に規定する無店舗型電話異性紹介営業に従事するものを除き、留学の在留資格をもつて在留する者については教育機関に在籍している間に行うものに限る。)

 上記のとおり、入管法19条 5項 1号に資格外活動が認められるのは、「留学の在留資格をもつて在留する者については教育機関に在籍している間に行うものに限る。」と明示されています。

 よって、今回のベトナム人のケースのように大学を除籍された者については、「教育機関に在籍している」といえないことが明白ですので、アルバイトをすると「無許可で資格外活動を行った」と評価されることになるでしょう。

また、外国人を雇用した場合は、外国人を雇用した旨の届出が必要です。

この届出は、ハローワークへ届出ます。実務上の届出方法は、以下の2つのケースが考えられます。

①雇用保険の被保険者となる外国人の場合

当該外国人が、雇用保険の被保険者となる場合は、会社が外国人の入社時に雇用保険被保険者資格取得届をハローワークに提出することで、外国人雇用状況の届け出をしたこととなります。退職の際も雇用保険被保険者資格喪失届をハローワークに提出することで、外国人雇用状況の届け出をしたこととなります。要は、通常の雇用保険の手続きをすればよいということです。

②雇用保険の被保険者でない外国人の場合

当該外国人が、雇用保険の被保険者とならない場合は、雇用保険の資格取得届及び喪失届を出しませんので、改めて、雇い入れおよび離職の際に、外国人雇用状況届出書という書類をハローワークに提出することになります。

この点、①の場合は、日本人と同様に通常行う雇用保険の手続きをもって届出となりますので、忘れるケースは少ないです。

しかしながら、②の場合は、アルバイトを単に雇用しているだけ、と安易に考えて会社が外国人雇用状況届出書の存在すら知らない場合も多く、この届出を行っていないことも多いので注意が必要です。

今回の事件では、ベトナム人女性は店のアルバイトだったようですから、恐らく②のケースで届出をしていなかったと思われます。

どうやら今回のケースでは、はじめから店を捜査する予定だったのではなく、このベトナム人の女性が職務質問される→大学を除籍になっていることが判明→ラーメン店「一蘭」でアルバイトしていることが判明→一蘭を捜査、という流れのようです。

確かにこういった細かい手続きは面倒なのでやりたくないのが本音でしょうが、このように思わぬところでばれてしまうことも少なくありません。また、不法就労であることを知りつつ働かせた場合は、雇用主は不法就労助長罪で検挙される可能性もあります。

近時はどの企業も人手不足で、外国人を雇用するケースも増加しています。

その一方で、外国人特有の法律や手続き等についての関心はまだまだというのが現状です。

ですので、外国人留学生を雇用している企業は、一度届出が漏れていないか、法律で定められた時間を超えて就労していないか等、法令違反がないかについてのチェックをしてみてはいかがでしょうか。

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